鵜戸神宮

青い海と鵜戸神宮神門

鵜戸神宮(うどじんぐう)

神話とのゆかり

山幸彦と結婚した豊玉姫は妊娠し、地上で出産することになります。そこで、山幸彦は産屋を作り出産に備えようとしますが、産屋の屋根が葺き終わらないうちに豊玉姫は産気づき出産することになります。
出産する際、豊玉姫は山幸彦に産屋を絶対に覗かないでほしいと約束しますが、山幸彦は約束を破って覗いてしまいます。
海の神の娘である豊玉姫の出産する姿は鰐(わに)のような姿で、それを見られた豊玉姫はとても恥ずかしく思い、子を産んだ、後山幸彦が追ってこれないよう陸と海の境をふさいで海へ帰ってしまいます。
その時、豊玉姫は我が子のために両方の乳房を岩に貼り付け、妹である玉依姫を乳母として残していきます。その乳房が「お乳岩」としてここ鵜戸神宮の拝殿裏に残っています。

>>>宮崎神話が5分で理解できる簡単解説ページ
鵜戸神宮本殿 洞窟内の鵜戸神宮本殿

神社の由緒

御祭神は、山幸彦(彦火火出見尊)と豊玉姫の子で、神武天皇の父にあたる日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)です。
創建は、第十代崇神天皇の御代と伝えられています。延暦元年(782年)に天台宗の僧光喜坊快久が神殿を再興した際、別当寺院を建立し、天皇より「鵜戸山大権現吾平山仁王護国寺(うどさんだいごんげんあびらさんにんのうごこくじ)」の勅号を賜わったと伝えられています。
その後、明治維新とともに、権現号・寺院を廃して鵜戸神社となり、後に官幣大社鵜戸神宮となりました。
また、鵜戸神宮は、群馬県の一之宮貫前神社、熊本県の草部吉見神社と併せて日本三大「下り宮」の一つに数えられています。

下り宮の鵜戸神宮 階段下の鵜戸神宮本殿

みどころ

お乳岩(お乳水・お乳飴)

御祭神うがやまきあえずのみこと(神武天皇の父)の御母君豊玉姫命は暖かい母性愛から御祭神のために両乳房を窟内に置いて行かれたと伝えられ、そのお乳岩から出るお乳水は今もなお絶え間なく玉のような岩清水を滴らせて安産・育児・母体健全その他心願成就が叶うことで知られています。そのお乳岩から出るお水をもって飴を作り御祭神をお育てしたと伝えられています。(案内板「おちち水の由来」のを転記)

お乳岩 本殿裏のお乳岩 おちち飴 門前の三ツ和荘で売られている「おちち飴」

撫でうさぎ

毎月最初の「卯の日」が御神威が最も高まる御神縁の日として第10代崇神天皇の頃から「縁日祭」がずっと行われているそうです。
「卯」は「兎」に通じ、鵜戸神宮ゆかりの「なでうさぎ」として、病気平癒開運飛翔など願い事がかなえられるといわれています。

(うさぎの像:鵜戸神宮と兎について)
神社には御祭神と最も近しい「神使」と言われる動物がいます。稲荷神社の「キツネ」、天満宮の「牛」など、神様の使いとか眷属という意味です。 鵜戸神宮では「うさぎ」が神使です。

撫でうさぎ 撫でうさぎ 境内のうさぎ像 境内にたくさんあるうさぎ像

御霊石

この御霊石は、室町時代中頃より祀られており、鵜戸山大権現仁王護国寺の信仰の名残りと思われます。願い事は請願成就し、国家安泰を祈祷して、霊験あらたかと伝えられています。

御霊石 御霊石
happyencounter

亀石と運玉投げ

豊玉姫命が出産のとき海宮より来られたとき、乗ってきた亀がこの亀石になったと伝えられています。この亀石の背中のくぼみに運玉を投げ、入れば願いが叶うといわれています。男性は左手で、女性は右手で願い事を込めて投げます。くぼみに入らなくても命中すれば良いといわれています。
運玉:5個200円

◆運玉について(以下鵜戸神宮ホームページの説明文の一部を抜粋引用)
以前はそれに向かってお賽銭をなげ、祈願したそうです。現在は、粘土を丸くこね「運」の文字を押して軽く焼いた「運玉」を投げるように変更されています。
これには訳があります。昭和二十九年頃、鵜戸の小学生は決まって月曜日に遅刻をしたそうです。前日の日曜日に参拝者が亀石に投げた賽銭を、月曜日の早朝にそのまわりからそっと拾っていたので学校に遅刻したというのです。
そこで、当時の後藤幸平宮司をはじめとして学校関係者が、子どもの健全育成のために智恵を出し合って今の「運玉」を作りました。結果は、子どもがそれを作り、鵜戸神宮に納める。鵜戸神宮は、子どものための学費や、修学旅行の費用等に充てるための補助をするというものでした。
この制度は、その考えを堅持して今でも続いています。現在の鵜戸小中学校の児童生徒とその両親が中心となり、心を込めて謹製しているのです。(抜粋引用ここまで)

鵜戸神宮のホームページの原文はこちらから>>
亀石と運玉投げ 亀石と運玉投げ

波切神社

鵜戸神宮本殿の裏側に波の浸食によってできた洞窟があり、その中に、航海安全・大漁満足に霊験あらたかな波切神社があります。知る人ぞ知るパワースポットとして神秘的な力を感じる神社なので、鵜戸神宮へ行かれた際はぜひ立ち寄ってみてください。

<行き方>
参道の途中の左手(海と逆の方)に鳥居が並ぶ稲荷神社があります。鳥居をくぐり境内まで上ると右手の方に波切神社へと続く参道があります。参道は山道となっており大人の足で20分ほどですが、舗装された道はなく、滑りやすくなっていますのでご注意ください。
※スニーカーなど動きやすく滑りにくい履物をはいて行かれることをお勧めします。

波切神社 洞窟内に鎮座する波切神社 稲荷神社鳥居 参道脇稲荷社の鳥居

鵜戸山八丁坂

鵜戸神宮門前から駐車場に続く、上り四百三十八段、下り三百七十七段の合計八百十五段の階段がある参拝路。
江戸時代にはすでに築かれていたそうです。多くの参拝者が通り中央部分がへこんでいます。

鵜戸山八丁坂 鵜戸山八丁坂

御朱印

鵜戸神宮の御朱印です。初穂料は300円で、入り口門前の授与所で拝受できます。受付の時間は明記されていませんが10:00~16:00を目安に、正確な時間は直接お問合せしてみてください。

鵜戸神宮の御朱印 鵜戸神宮の御朱印
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