江田神社

江田神社本殿

江田神社(えだじんじゃ)

神話とのゆかり

伊邪那岐尊(イザナギノミコト)は妻である伊邪那美尊(イザナミノミコト)を亡くしてしまい、黄泉の国へ会いに行きます。しかし、死者であるイザナミは、体にウジがわき雷神をまとった恐ろしい姿になっていました。黄泉の国の食べ物を口にしたイザナミがもう地上の世界へ一緒に戻れないと知ったイザナギは、永遠の別れを告げ地上界へ戻ります。
地上階へ戻ったイザナギは「私はとても汚く穢れた醜い国へ行ってしまった」と言い、筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原で禊をおこないました。その時身につけていた衣服や冠を脱ぎ捨てすると十二柱の神が生れました。さらに、水中で体を洗ったときに十柱の神が生れました。全国的に有名な「住吉三神」もこの時生まれています。そして最後に、左目を洗ったときに天照大神(アマテラスオオミカミ)、右目を洗ったときに月読命(ツクヨミノミコト)、鼻を洗ったときに須佐之男命(スサノオノミコト)の三貴神が生れました。
「みそぎ発祥の地」「祝詞発祥の地」として知られている江田神社がある地域は、「阿波岐原(あわきがはら)町といい、イザナギが禊をおこなった地として深いゆかりがあります。本殿から奥へ進んでいくと「禊池」と呼ばれる池もゆかりとして残っています。
祓詞(はらえことば)は、奏上することによりおのずと罪穢れを祓い清める畏き詞として現在でも日本全国の神社において必ず奏上されています。

祓詞
掛けまくも畏き伊弉諾大神、筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に、御禊祓へ給ひし時に生り坐せる祓戸の大神等、諸々の禍事罪穢有らむをば、祓へ給ひ清め給へと白す事を聞食せと、恐み恐みも白す
「かけまくもかしこきいざなぎのおほかみ、つくしのひむかのたちばなのをどのあはぎはらに、みそぎはらへたまひしときになりませるはらへどのおほかみたち、もろもろのまがごとつみけがれあらむをば、はらへたまひきよめたまへとまをすことをきこしめせと、かしこみかしこみまをす」
まさにここ江田神社がある場所が「阿波岐原」です。

>>>宮崎神話が5分で理解できる簡単解説ページ
江田神社鳥居

神社の由緒

御祭神は伊邪那岐尊と伊邪那美尊で、日本最で初に夫婦となった神さまです。そのため縁結びと安産が有名にご利益があります。そのほかにも、殖産信仰、厄除開運、恋愛成就にもご利益があるとされています。
創建は不明ですが、以下に神社の案内板に記載されている由緒記を引用転記します。
『本神社は太古の御創建にして、その創立の年代は詳かならざるもこの地一帯は古来所謂「日向の橘の小戸の阿波岐原」として、伊邪那岐の大神禊祓の霊跡と伝承せられて縁起最も極めて深き社ならむ禊祓の際天照皇大神、素佐嗚尊と住吉三神の神々が御降誕あらせられたる霊域の地と伝え即ち上代における中ツ瀬と称せる御池本社を去ること約五丁の東北に現存す後、世人入江を開墾して江田と称し、里人俗に当社を産母様と称えて今日に至る。
 仁明天皇承和四年丁巳八月官社に列せられ、文徳天皇仁壽元年辛未正月従四位下を授けられ、清和天皇貞観元年己酉十月従四位上に進められその後円融天皇天禄元年二月迄に天変地妖兵革等の年毎に敍位八回に及び、正一位に昇階ありしと云う醍醐天皇の延喜年間に於いて延喜式内社日向四座の一社として神明帳に登載せられ祈年新嘗の奉幣を承け居りしが後西院天皇寛文年間に神社の制度に変革を来し、ついに一村落の産土神と同様の取扱を承けるに至れり
明治維新に際し、明治六年五月二十五日に社格県社に列せられ、同四十年二月九日神饌幣帛料共進を指定されて今日に至る』

江田神社由緒記

みどころ

みそぎ池

江田神社本殿に向かって左側にみそぎ池への道があります。舗装されていない森の中の小道ですが、途中に案内板があるので示すとおりに歩いていけば5分ほどで着きます。
御祭神伊弉諾尊が黄泉の国より戻り、その穢れを清めたとされる禊みそぎ池です。最高神天照大神など三貴神や住吉三神のほかたくさんの神が生れた神聖な場所です。全国屈指のパワースポットとして多くの参拝者が訪れます。

禊池道しるべ禊池道しるべ 禊池みそぎ池

みそぎ御殿

江田神社からみそぎ池へ向かう途中を右手に入って行くと、みそぎ池でお生まれになった三貴神(天照大神と素戔男尊と月読命)が祀られる「みそぎ御殿」があります。ちょうど江田神社とみそぎ池を結ぶ中間に位置します。

みそぎ御殿道しるべみそぎ御殿道しるべ

みそぎ御殿は三貴神を含む数々の神様が主祭神として祀られている神社です。こことみそぎ池を結ぶ領域はとても神聖な場所で、かなり強力なパワースポットとして全国から多くの参拝者が訪れます。宮崎県出身の俳優堺雅人さんがここで参拝したのちに大ブレークした話は有名です。
境内は撮影禁止となっていますので、敷地外の遠目からの写真となります。

禊池道しるべ

伊勢神宮から御霊をいただいた神社なので伊勢神宮と同じ「八度拝」での拝礼となります。二拝したのち四拍手、再度四拍手をして最後に一礼して退出します。

二拝・八拍手・一礼二拝・八拍手・一礼

御神木

江田神社には2本の御神木があります。一本目の御神木は本殿がある境内の左手にある招霊木(おがたまのき)です。もともとは、この一本だけが御神木でしたが、参道のクスノキに強い力があるということで参拝者が増えたため、合わせて御神木となっています。

御神木の招霊木境内にある招霊木の御神木

もう一本は参道の途中右手にあるクスノキで、触れることで強いパワーが頂けると言われている強力なパワースポットです。特に根元にあるコブからは強いエネルギーが出ているということで、多くの参拝者が撫でていきます。そのせいで磨かれてツルツルになっています。江田神社へ来たら必ず撫でていってください。

御神木のクスノキ参道のクスノキの御神木 御神木のクスノキ強力な力が宿る根元のコブ

みそぎの碑

一の鳥居をくぐった左手の駐車場にあります。伊邪那岐尊と三貴神(天照大神、月読命須佐之男命)を表現する石碑で、奥に赤く太陽のような形をしたモニュメントが伊邪那岐尊を表現しており、その手前に3つ並ぶ黒いモニュメントが三貴神を表現しています。真ん中の「日」と書かれているのが天照大神、右側の「月」と書かれているのが月読命、左側の「海」と書かれているのが須佐之男命です。

みそぎの碑
happyencounter

御朱印

江田神社の御朱印です。参道途中左手の社務所で頂けます。初穂料は300円、受付は9時~17時です。

江田神社御朱印
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アクセス

阿波岐原森林公園内「市民の森」に隣接しています。宮崎市内からはイオンモール宮崎の前の県道11号線を車で10分ほど北進すると右手にあります。佐土原方面からもフェニックス自然動物園などがある県道11号線を南進し、市民の森の駐車場を過ぎた左手にあります。道路沿いにある鳥居周辺が駐車場となっています。禊池へは参道からそのまま徒歩で向かいます。

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