速川神社(はやかわじんじゃ)

速川神社社殿

速川神社(はやかわじんじゃ)

神社の由緒

速川神社は受験合格のご利益があることで有名な神社で、多くの受験生が絵馬に願いを込めて奉納しています。受験合格のご利益については、いつからか参拝者の間で自然と広まっていった御神徳で、家内安全、病気平癒、その他諸々の願いを成就する神様として崇敬されています。
御祭神は、瀬織津姫命(セオリツヒメノミコト)を主祭神に、速開津比咩命(ハヤアキツヒメノミコト)、気吹戸主命(イブキドヌシノミコト)、速佐須良比売命(ハヤサスラヒメノミコト)の祓戸の神(はらえどのかみ)四柱が祀られています。祓戸四柱とは、神事の「大祓詞(おおはらへのことば)」に出てくる罪・穢れを祓う神様です。主祭神の瀬織津姫が人々の罪や穢れを川から海に流し、速開都比売がそれを呑み込み、伊吹戸主が黄泉の国へおくり、速佐須良比売が消し去ってくれるとされています。
創建は不明ですが、天照大御神(アマテラスオオミカミ)の御神勅により天孫降臨を果たした瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)はお供に連れていた瀬織津姫命を速川の瀬の急流で亡くしてしまいます。嘆き悲しんだ瓊瓊杵尊はこの地に祠を建てて瀬織津姫命の御霊を祀ったとされ、それがここ速川神社であると伝えられています。1764年生れの郷土史跡研究家の書いた書物には速川神社の絵図が記載されておりそのころにはあったと思われます。現在の地に遷宮されたのは1925年(大正14年)です。

速川神社一の鳥居速川神社一の鳥居

みどころ

潜り橋と長い参道

速川神社へ参拝するには、駐車場から1kmほどの距離の参道をを歩いて行かなくてはいけません。一ツ瀬川には潜り橋が掛かっています。以前は吊り橋だったようですが、1980年の1月6日にワイヤーが切れる事故があり、潜り橋に変わったそうです。潜り橋は通常は水面より上にありますが、雨やダムの放流により川が増水すると水中に潜ることから「潜り橋」と呼ばれます。天気が良い日にはエメラルドグリーンのきれいな川面を見ることができます。

一ツ瀬川に架かる潜り橋一ツ瀬川に架かる潜り橋

一ツ瀬川を渡ると本殿がある山の中腹まで小道を徒歩で登っていきます。途中には山水を引いている場所があります。ひんやりとした山の湧き水で飲むこともできますので、夏場など暑い時はここで少し休憩されると良いと思います。

山道の参道長い山道の参道 山水山の湧き水

龍神の滝

速川神社の周辺には昔から男滝・女滝・蛇滝などと呼ばれる七つの滝があり龍神信仰の対象となっていました。そのうち、神社社殿の左側を抜けた奥にあるのが「蛇滝」であると伝わっています。今でも参拝者が生卵をお供えする龍神信仰の風習が残っています。
参拝の仕方は、まずロウソクに火を灯し、生卵の包みを解いて台にお供えした後、滝に向かって二礼二拍手一礼の作法で祈願します。
瀬織津姫命にお仕えしている眷属が蛇体であることから、生卵をおお供えする風習が生れたと伝わっており、ロウソクに火を灯すのは、その灯りで願い主の顔が神様によく見えるようにするためです。
この他にも宮崎県では高千穂町の「八大竜王水神」で卵をお供えする風習が残っています。

龍神の滝龍神の滝

龍の口から湧き出る水

社殿左手の手水舎の裏手にあります。山の湧き水が龍の口から出ていて、柄杓ですくって手を清めたり飲むこともできます。かなり苔に覆われていてるので、よく見ないと気づかずに通り過ぎてしまいます。これも龍神信仰の名残でしょうか。

龍口の湧水龍口の湧水

立春大吉の石碑

龍の湧き水のすぐ隣にある石碑です。表に「いざゆかん 立春大吉 杉安へ」と彫られています。いつ頃誰が建てたかは不明です。宮司さんが小さい時にはすでにあったそうです。
「立春大吉」とは、立春のころ禅寺の門に貼るお札に書かれる文字で、草木が芽吹く自然の神気をいただき、万民に福をもたらす縁起物とされています。「立春大吉」の文字は縦に書くと左右対称で裏側から見ても「立春大吉」と読め、無病息災・開運厄除の力が込められた文字です。

立春大吉の石碑立春大吉の石碑

瀬織津姫の像

国道219号線沿いにある速川神社の駐車場横にある瀬織津姫命の像です。
「大祓の詞」より 「速川の瀬に坐す瀬織津比咩と言ふ神」
と書かれています。

瀬織津姫の像瀬織津姫の像

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御朱印

社殿がある境内の社務所で頂けます。時間は8時~15時です。

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アクセス

西都市内から西米良村方面へ続く国道219号線沿いにあります。西都市内からは車でおよそ15分くらいです。国道沿いに大きな一の鳥居と駐車場があるのですぐわかると思います。ただし、車を止めてから社殿がある境内までは山道を1kmほど登らないと行けないので、履物などには気を付けてください。

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